イベントスチル11
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シナリオ
傷口と手当て
   
エミリー 「ジャック! 待って、これ……」
   私は彼の傷口の上に、持っていた白いハンカチを巻きつけた。
ジャック 「何、すんだよ……」
エミリー 「一応、応急手当よ。後でちゃんと医務室に行ってね……?」
   直接傷口に触れないように、包むようにハンカチを結ぶ。
 ……少し、不恰好な気もするけれど、これで傷口が擦れることもないし、放っておくより良いだろう。
   ジャックは、私が巻いたハンカチを凝視してから、私に目を向けた。
  緋色を宿したその瞳が、少し不機嫌そうに細められる。
ジャック 「…………へえ。育ちがいいんだな。騒ぐような傷じゃないだろ?
 ……それとも、今朝の詫びのつもり? だったら、やめてくれよ……そういうの」
エミリー 「そんなんじゃないわ。
 放っておけないだけ。何もしないで見ているよりも、ずっとマシよ」
ジャック 「お前、お人好しだな」
エミリー 「からかわないで。  貴方こそ、もっと自分を大切にすべきでしょう?
 こんなことして、身体を痛めつけるなんて」